陸山会事件、小沢一郎、石川知裕の裁判についてざっくり解説

検察も裁判所も無理し過ぎ

東京地検特捜部が頑張って、西松建設から違法な献金があると踏んだ。
問題の4億円の土地購入の原資は、小沢一郎氏の個人の金というのは嘘で、5000万円もの金が西松から小沢側に回った。この筋書きはわからないでもない。
しかし、判決要旨にハッキリ書かれた事実認定は、「4億円の原資」が必要になった時期と、「胆沢ダムの下請け受注の時期」が同じ様な時期にあったという、タイミングの問題だけであった。



しかし、問題の西松からの5000万円の受領は結局立証されていません。時期が似ているから、違法な5000万円を受け取ったと推認できるだけです。
100万円が強奪される強盗事件があって、その翌日に100万円を持った人がいたら、それだけで強盗を認定していいということになりませんか。
だから、西松事件の5000万円の受け取りについては、何ら立証されておらず、裁判所もこの5000万円については量刑の根拠としていません。しかし、この事実をもって迂回献金が故意によるものだったと認定しているのです。こんなのアリでしょうか。

裁判所が認めたのは、「西松が迂回献金をしていたことを察知できたはずなのに故意に不正確な記入をした」こと、「4億円の土地購入に絡んで、故意に不正確な記入をした」ことの2点です。
仮に被告の元秘書らが、本当に「故意に不正確な記入をしようと考えた」としても、あまりにも細かすぎます。
だって、迂回献金は4年間で3500万円です。多くても年間1500万円だったと書いてありました。年商1500万円って、逮捕される危険を侵すほどの金額ですか。
4億円についても、逮捕される危険を侵してまで、故意に記入ミスするほどの話ですか。

この部分だけでも、検察も裁判所も無理し過ぎています。

もちろん、石川知裕さんの秘書を不当に10時間も監禁した検事、虚偽の調書を書かせた検事、郵便不正事件でフロッピーを偽造した検事が捜査していたことなど、無茶な取り調べを積み重ねている以上、本当は起訴を撤回すべきだと思います。

 


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